歯髄炎 3

3. 慢性潰瘍性歯髄炎

虫歯のために歯髄が露出して、歯髄の表面に潰瘍が形成されたものです。

(1)臨床所見:
自覚症状は著明でなく、疼痛は軽度か、あるいはぜんぜんみられません。しかし、時には食物などが虫歯の窩内に圧入されて歯髄の露出部を閉鎖しますと、内圧が亢進して疼痛を起こします。

(2)顕微鏡的所見:
潰瘍表面には、白血球、壊死組織片などが付着し不潔な状態にあります。深部の歯髄では白血球が減少し、代わりに形質細胞やリンパ球の浸潤が強くなります。またこの部分では、線維芽細胞や毛細血管の増殖がみられます。
一般に潰瘍性歯髄炎は、しだいに歯髄が崩壊してついには壊死に陥ります。

歯髄炎 歯髄炎

▲ページの先頭へ戻る