虫歯 1
虫歯は細菌の感染によって生じ、歯質が次第に崩壊していく疾患です。虫歯をひきおこす原因菌については最近、ストレプトコッカス・ミュータンスが虫歯に最も関係が深い菌として注目されています。
1. エナメル質の病変
エナメル質の虫歯の初期変化は、プラークの下のエナメル質の脱灰で、エナメル質は不透明な白色あるいは褐色の色調を示します。虫歯が進行すると、エナメル質表面は粗ゾウになり、やがて病変部は軟化崩壊してう窩をつくります。
初期の虫歯のレントゲン像 虫歯に侵された歯のエナメル質はX線の透過性が上昇し、そのためX線フィルムでは黒化像を示し、健全部と判別できます。 |
エナメル質の平滑面の虫歯の研磨標本の顕微鏡像 E:エナメル質 D:象牙質 |
エナメル質の裂溝部の虫歯の研磨標本の顕微鏡像 E:エナメル質 D:象牙質 |