虫歯 2

2. 象牙質の病変

エナメル質(あるいはセメント質)の虫歯が象牙質との境界にまで進んでいきますと、病変はこの境界にそっていったん側方に拡がりをみせます。ついで象牙細管の走行にそって歯髄側へと侵入しますので、図1に示しましたように、象牙質の虫歯の多くは円錐形になります。
象牙質は虫歯による脱灰後も、エナメル質にくらべて有機成分が多いため、軟化した象牙質が残ります。象牙質の虫歯は特有の褐色の着色がみられます。
軟化した象牙質には細菌(主としてミュータンス菌)が定住しています。細菌は、象牙細管を経て象牙質内部へ侵入します。象牙細管は各所で拡張し、随所に細菌細胞を認めることができます。
虫歯の治療を行うさいには、象牙細管に侵入した細菌を完全に取り除くことが、虫歯の再発を防ぐためには必要です。

象牙質の虫歯のレントゲン像


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